不思議な立体展開図「比翼の鳥」

「敷き詰め」の面白さを、一枚の展開図から様々な立体を組み立てて実感してください

(c) 鳥越眞生也 × 荒木義明

比翼の鳥とは・・・

平安時代の長篇恋愛小説、源氏物語をご存知でしょうか?

この源氏物語は、主人公光源氏の両親の話から始まります。主人公の父親である帝と、母親である桐壺更衣の話が源氏物語の第1章です。

仲睦まじい二人は「来世生まれ変わっても、中国の伝説のつがいの鳥となろう」と誓い合ったといいます。

ここに出てくる伝説の鳥が、今回の立体パズルの名前でもある「比翼の鳥」(ひよくのとり)なのです。

仲良しピッタリ2羽の鳥

この紙のパズルに描かれた白い鳥と橙色の鳥は、いつも一緒の仲良しの夫婦です。

ところが今は、2羽は顔をそらせ別の方向を向いています。

2羽を向き合わせ、仲直りをさせるには、紙をどう折ればよいでしょうか?

この紙のパズルでは、みなさんに仲直りさせる方法をいろいろ考えて欲しいのです。

やってみよう!

折り目を全て山折にして、凹みのない立体を下の図の2通りの方法で作ってみよう!


※丸い部分はのり代です。

確認しよう!比べてみよう!

  • 2羽の鳥の体はピタリとくっつきます。隠れたり、離れたりしていないかな?
  • 立体の形は、2種類のどちらになったかな?
  • 表面の模様は、下の図の5種類のうちどれにかったかな?どれが仲良く見えるかな?

もっと詳しく知りたい人へ

そもそも一体どうなっているの?という思ったらぜひ読んでください。

  • 展開図ってなんだろう?
  • 展開図はひとつじゃない
  • 同じ展開図から違う立体が!?

展開図ってなんだろう?

この紙パズルは、いくつかの面を貼りわせてできた立体を切りひらいて平面にしたものです。そのような平面図形のことを「展開図」といいます。

小学校2年生くらいになると算数の授業で展開図を習います。もう習ったことがあるなら、展開図といえばどんなもの思い浮かべるでしょうか。

たとえば、サイコロの展開図は、どうでしょう?サイコロは6つある全ての面が正方形の立体です。サイコロを辺に沿って切りひらく場合その展開図(辺展開図と言います)は正方形が六枚くっ付いた形になります。

ここでは、正方形が六枚からなる十字架の形をした展開図を考えましょう。十字の交差点にある正方形を底面として周りの4つの正方形を上に同時におると蓋の開いたサイコロになるのを想像できるでしょうか。あとはその蓋を閉じればサイコロのできあがりです。

展開図はひとつじゃない

さっきは十字架の形をしたサイコロの展開図を考えましたが、それ以外にはないでしょうか?

実は、サイコロには11種類もの辺展開図があります。異なる辺展開図では、サイコロの切りひらく際に通る辺の順番が違うのです。

サイコロ以外にもいろんな立体がありますが、それぞれの立体ごとにたくさんの種類の辺展開図をつくることができます。例えばサイコロの仲間の正20面体になると、4万種類以上です。

同じ展開図から違う立体が!?

こんなにも展開図がたくさんあると、その中にはちょっと変わり者の展開図がいたりしないでしょうか?。

例えば、展開図の組み立てる順番を変えると、別の立体ができあがる...といった変わり者はどうでしょう。立体には切り裂き方次第で出来上がる展開図が複数あるのですから、その逆もしかり?展開図にも組み立て方次第で出来上がる立体が複数あってもおかしくないでしょう。

実は、膨大な数の展開図をコンピュータで調べてみると、実際にそのような例をみつけることができます。その中でも簡単で、面白い立体が作れる展開図を今回パズルとしています。

さらに詳しく知りたい方へ

小学校で習う「展開図」と侮るなかれ、現代数学やデザインなど多様な世界につながる入り口でもあります。ここではいくつかの参考になる情報をまとめておきます。

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