図形をぴったり敷きつめることを「テセレーション」といいます。テセレーションは装飾、建築、数学等を通じて人類の文化・文明の発展を支えてきました。
このテセレーションのアートとして広めた立役者は、オランダの版画家M.C.エッシャーです。エッシャーといえば不思議な世界を描く「だまし絵」の作家としてご存じの方もいるでしょう。
企画展では、エッシャーが切り開いたテセレーションの面白さを、身近に体験できる9点のパズルに触れることができます。テセレーションデザインの一線で活躍する4名の作家による、アート・パズル作品を中心に楽しむことができます。
数学の最新研究の成果として、今年3月に発見された”周期的に敷き詰めることができない不思議な図形”である新種の敷きつめ図形を使ったパズル「スミスハットパズル」を展示します。この新種の図形は今、長年の数学上の未解決問題の答えとして世界的に話題となっており、ニューヨーク・タイムズでも紹介されました。
特別展示として、美術家 野老朝雄氏のテセレーション作品が展示されます。2006年から2008年の間、横浜市を拠点に創作活動をおこなった野老氏は、東京2020大会のエンブレムの作者としても知られています。展示作品はエンブレムを建築家 平本知樹氏とともに球体化したものです。 テセレーションには年齢問わず楽しめる魅力があり、試行錯誤しながら形を作り上げる過程には、科学研究にも通じる探究心を養えます。この企画展で家族一緒にワクワクしながらパズルアートを作り上げてほしいと願っています。
<概要>
◆名称:テセレーション展〜かぞくであそぼう!しきつめアート・パズル
◆URL:https://www.tessellation.jp/event/20230722
◆日程:2023年7月22日(土)〜8月31日(木) 休館日なし
◆会場:はまぎん こども宇宙科学館 (横浜市磯子区洋光台5-2-1)
◆入場料:無料(科学館入館は別途必要)
◆出展作家:中村誠,谷岡一郎,荒木義明,杉本晃久,他
◆特別展示:平本知樹・野老朝雄
参考画像
120 CHEQUERED SPHERE (POSITIVE) (野老朝雄・平本知樹)
動物の敷きつめ模様 立体パズル「T-Ball」(中村誠)
動物の敷きつめパズル「パニック動物園」(中村誠)
五角形の敷きつめ模様 パズル「TH五角形パズル」(杉本晃久)
人間の敷きつめ模様 動画「歩けばムービー」(中村誠 × 荒木義明)
三角形敷きつめパズル「T3パズル」(谷岡一郎 × 荒木義明)